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宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

たとえ結びなおすことはできなくても――米澤穂信『ふたりの距離の概算』感想

米澤穂信『ふたりの距離の概算』を読みました。アニメ『氷菓』のその先のお話、ということで、なんとなく読むふんぎりがつかず今までずっと積読状態だったのですが、意を決して読みました。以下で感想を。ネタバレが含まれます。

その日、戦争は終わらなかった―佐藤卓己『増補 八月十五日の神話: 終戦記念日のメディア学』

世間はお盆だったり終戦記念日だったりコミックマーケットだったりするようですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。先日のコミケ1日目、ふると@kei_furutoさんのサークル「余白の楽書」で無料配布していたペーパーに佐藤卓己『増補 八月十五日の神話: …

2015年7月に読んだ本

7月は体調が大変安定しており、活発な生命活動が行えたといえます。よいことですね。 先月のはこちら。 2015年6月に読んだ本 - 宇宙、日本、練馬

2015年6月に読んだ本

梅雨。体調は安定の低空飛行。現実逃避のため濫読。はやく最高の夏がきてほしい。 先月のはこちら。 2015年5月に読んだ本 - 宇宙、日本、練馬

幸福という免罪符―秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏』感想

6月24日は全世界的にUFOの日なんですって。そういうわけで『イリヤの空、UFOの夏』を読みました。Twitter上で言及されている方も少なくなく、背中を押していただいて有難かったです。以下で簡単に感想を。

「読んだ」って、どういうこと?―ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法 』感想

ピエール・バイヤール著、大浦康介訳『読んでいない本について堂々と語る方法 』がめっちょ面白かったんで感想をメモ。

橋本健二『階級社会 現代日本の格差を問う』についてのメモ

橋本健二『階級社会 現代日本の格差を問う』を読んでおしゃべりしたので簡単にメモ書きを。

幻の都庁――平松剛『磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ』感想

平松剛『磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ』を読みました。先日読んだ『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る…』からの流れで適当に手にとったんですが、とても面白かった。以下で簡単に感想を。

建築家たちの求めた約束の土地―レム・コールハース/ハンス・ウルリッヒ・オブリスト『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る…』感想

先日ふと図書館で手にとって借りたレム・コールハース/ハンス・ウルリッヒ・オブリスト著『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る…』がとても面白くてですね、数日かけて読了しました。いやこれほんと凄い本だなあと。以下で感想を適当に書いておこうと…

2015年5月に読んだ本

一ヶ月間ずっと『SHIROBAKO』のことを考えていたという気もします。はたらきたいという気持ち。うそです。いやうそじゃないかも。 宮森あおいの辿りついた場所―『SHIROBAKO』感想 - 宇宙、日本、練馬 今月はあんまりよろしくない理由で図書館に通い詰めてい…

見田宗介『社会学入門―人間と社会の未来』メモ

なんとなく見田宗介『社会学入門―人間と社会の未来』を再読したのでメモ。

第20回文学フリマ 東京に行ったよ

東京流通センターで今日行われました、第20回文学フリマ東京に行ってきました。(一応)東京に住んでいながらこういう同人誌即売イベントに参加したことがなかったので、新鮮で面白かったです。適当に感想を。

2015年4月に読んだ本

今年度の始まりは悪い方向にふっきれてしまった感があります。思いたって録画したアニメを一気見したりすることがままあって、これは絶対よくない。でも『アルドノア・ゼロ』も『ガングレイヴ』もおもしろかった。 地球の鼓動は恋、火星の鼓動は愛―『アルド…

スタバの繁栄と「僕らの欲望」――ブライアン・サイモン『お望みなのはコーヒーですか?――スターバックスからアメリカを知る』のメモ

ブライアン・サイモン著、宮田伊知郎訳『お望みなのはコーヒーですか――スターバックスからアメリカを知る』を読んだので、そのメモを適当に。

月世界の革命をなぞる―ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』感想

ブライアン・シンガー監督により映画化されると小耳にはさんだので、ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』を読みました。ミーハーか。 ブライアン・シンガー、ハインライン著のSF小説「月は無慈悲な夜の女王」映画化の監督へ - シネマトゥデイ…

かぐや姫になれなかった<僕>――松村栄子『僕はかぐや姫』感想

松村栄子『僕はかぐや姫』を図書館で借りて読みました。2006年センター試験の現代文で取り上げられた表題作は、2006年以降にセンター試験を受けた人間たちの共通体験と言っても過言ではなかろうと思います。かくいう僕もセンター試験の過去問でこの文章と出…

折木奉太郎と千反田えるの未来について――『氷菓』についての論点整理

先日、小鳥遊@g_fukurowlさんと『氷菓』についてお話しする機会があり、大変刺激を受けました。それから特に考えがまとまったというわけではないのですが、多分、今年度も僕は懲りもせず『氷菓』とか青春とかについて書き散らかしていくのだろうなと思うので…

2015年3月に読んだ本

3月はいっぱい遊んだなーというのが正直なところです。何をやってるんだおれは。『少女革命ウテナ』をみたり『ヨルムンガンド』をみたりもしましたね。 いつか一緒に輝くための、最初の一歩―『少女革命ウテナ』感想 - 宇宙、日本、練馬 死の商人は世界平和の…

2015年2月に読んだ本

2月は前半はいろいろバタバタしたり、後半は『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』にど嵌りしたりと、あんまり読書には身が入らなかったという気がします。テンションの切り替えがうまくできないので、ゲームやっちゃうとそのあと本とか読めないんですよね。3月は…

「大震災」から「大戦争」へ―中野敏男『詩歌と戦争―白秋と民衆、総力戦への「道」』に関するメモ

今だからこそ、「戦後的なるもの」を問い直す―中野敏男『大塚久雄と丸山眞男 ―動員、主体、戦争責任』に関するメモ - 宇宙、日本、練馬 先日の『大塚久雄と丸山眞男』のメモに引き続き、必要半分趣味半分シリーズ。中野敏男『詩歌と戦争―白秋と民衆、総力戦…

ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『アンチ・オイディプス: 資本主義と分裂症』を読む

ここ一週間ぐらい、だらだらとジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ著、宇野邦一訳『アンチ・オイディプス: 資本主義と分裂症』河出文庫版を読んでいました。序盤を読んでるときは意味不明すぎてぶん投げようかとも思ってたんですが、読み進めると意味不明…

今だからこそ、「戦後的なるもの」を問い直す―中野敏男『大塚久雄と丸山眞男 ―動員、主体、戦争責任』に関するメモ

必要半分趣味半分で中野敏男『大塚久雄と丸山眞男 ―動員、主体、戦争責任』を読みました。旧版は2001年に出版されているんですが、僕が読んだのは昨年新装版として出版されたもの。集団的自衛権の問題などに対して、「心ある多くの人々が「戦後」の原点とさ…

2015年1月に読んだ本

今月はいろいろバタバタしたり、体調が安定して低空飛行気味だったりしました。体調不良の原因は、正月休みにはめを外し過ぎたことなんじゃないかと。我ながらあほでした。最近はどうにか上向きになっている感じがあるので、2月は生産的に過ごせたらなと思い…

学校と不可知の他者―『ブギーポップは笑わない』と『STAR DRIVER 輝きのタクト』における学校

ここ数日、物語における学校という場について、足りない頭を使って考えを巡らしていました。多分それは、現在放映中の『ユリ熊嵐』が「学校空間」という場を強く意識しているように感じたから。とはいえ、『ユリ熊嵐』を議論の俎上にのせるには材料が足りな…

ユダヤ教とキリスト教と現代―マックス・ウェーバー『古代ユダヤ教』に関するメモ

1年かけて、マックス・ウェーバーの『古代ユダヤ教』を読んでいてですね。文庫で3巻、累計1000頁超の大冊で、とても理解しきれたとは言い難いし、表層をなぞれたかすあやしいんですが。それでもとりあえず読了した今自分の頭の中に残っていることぐらいはメ…

「橋と扉」の希望と絶望――米澤穂信『さよなら妖精』とエミール・クストリッツァ『SUPER 8』に関する雑感

米澤穂信さんの『さよなら妖精』を読んでから、同作で重要な役割を果たす旧ユーゴスラヴィア出身の映画監督・ミュージシャンのエミール・クストリッツァの作品との関連をうだうだ考えていたりしたのですが、なんとなく書き留めておきたいことがあったので、…

他者を決然と隔てる扉――米澤穂信『さよなら妖精』感想

年末から元旦にかけて、『さよなら妖精』をちまちま読んでいてですね。かほりたつ青春の毒気が心地よくていつまでも浸っていたいのと、結末が気になるのとで引き裂かれながら読み進め、めでたく新年最初に読了した本となりました。今ぼんやりと考えていたこ…

2014年12月に読んだ本と2014年の読書のまとめ

読書メーターを使い始めてから、早いものであっという間に1年が経ちました。昨年の12月にはじめた時には、まさか続いているとは思いもしなかった。なんで続けられたのかというとやっぱり読書メーターさんのインターフェースにまんまと乗せられてしまったんで…

カタストロフと日常、あるいは希望を語るということ―『涼宮ハルヒの憂鬱』と東日本/阪神淡路大震災の連関についての雑感

「日常」と「非日常」の曖昧な縁―アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』と『涼宮ハルヒの消失』に関する雑感 - 宇宙、日本、練馬 先日『涼宮ハルヒの消失』を見返して以来、ぼんやりとハルヒについて思いをめぐらしていたんですが、どうも震災のことが頭から離れなく…

2014年11月に読んだ本

最近なんだか1週間があっという間に過ぎてしまう感じがあって、その積み重ねで11月もあっというまでした。やばい。そのわりには本を読んでいたような気もするんですが。映画はラスト1週間でたくさんみれたんですが。12月も輪をかけて忙しい予感がするのでな…

マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読む

今日の未明、どうにも眠れる気がしなかったんでなんとなくマックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』をぺらぺらめくってたんですが、いや何故か妙に引き込まれて、結局今日一日で通読してしまいました。以前に頁を最後までめくっ…

2014年10月に読んだ本

はい、10月はあっという間でした。これ毎月書いてる気がする。今月は特にバタバタしていた気がして、それがこのブログの更新頻度を見てもわかろうというものです、というか改めて気付きました、自分でも。映画も全然見れなかったしアニメの録画もたまる一方…

「わからなさ」が未来を拓く―うえお久光『紫色のクオリア』感想

うえお久光『紫色のクオリア』を読んだ。Twitter上で面白いとの評判を聞き、『魔法少女まどか☆マギカ』が好きなら読むべき、なんてこともどこかで見聞きしたので、なんとなく読んでみたんですがこれが想像以上に面白かった。せっかくなので、適当に感想を。

2014年9月に読んだ本

Time flies like an arrow. 光陰矢のごとし、ということを実感しない月など今年に入ってから全くないわけですが、今月は特にあっという間に過ぎてしまったというか。恐怖を感じます。いよいよ2014年も残すところ、泣いても笑ってもあと3カ月。せめて悔いなく…

浅田次郎『日輪の遺産』感想 「遺産」は血に塗れている

日輪の遺産 (講談社文庫) 作者: 浅田次郎,北上次郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1997/07/14 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (40件) を見る 今日、9月2日が何の日かご存じだろうか。69年前、1945年9月2日に、ア…

2014年8月に読んだ本

8月が終わっていよいよ現実と向き合わねばならぬ、といった感じですが、8月は大変好き勝手乱読したなというのが第一の実感。得るものはあったんかなーと自分でも疑問に思わなくもないわけなんですが、まあ、うん。何かの糧になるとは信じたいですね。twitter…

小林秀雄とROCKIN'ON―「モオツァルト」の罪について

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) 作者: 小林秀雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1961/05/17 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 54回 この商品を含むブログ (94件) を見る 小林秀雄「モアツァルト」と批評の真髄 モーツァルト、ジン=フリークス…

2014年7月に読んだ本

7月はあっという間に終わってしまった感が。いや6月も5月も4月もそうだったような気がしてきた。光陰矢のごとしですねはい。という感じなんですが7月は意外と量だけは読んだなっていう感じがあります。量だけは。身になってるかは、うん、察しって感じが。 …

小林秀雄「モアツァルト」と批評の真髄 モーツァルト、ジン=フリークス、平賀=キートン・太一

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) 作者: 小林秀雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1961/05/17 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 54回 この商品を含むブログ (94件) を見る ここ数週間、強烈に「小林秀雄を読まなければいけない気がする」とぼんや…

網野善彦の今日的?意義―『網野史学の越え方』に関する個人的メモ

網野史学の越え方―新しい歴史像を求めて 作者: 小路田泰直 出版社/メーカー: ゆまに書房 発売日: 2003/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 先日テレビ放映されていた『もののけ姫』をみたりなんなりしたことで、網野善彦さんの仕事への…

米澤穂信『氷菓』のおもいで

氷菓 (角川文庫) 作者: 米澤穂信,上杉久代,清水厚 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2001/10/31 メディア: 文庫 購入: 17人 クリック: 956回 この商品を含むブログ (570件) を見る 芥川賞に柴崎さん、直木賞に黒川さん - MSN…

村上龍への愛をこめて―『69 sixty nine』と『五分後の世界』

愛と幻想のファシズム(上) (講談社文庫) 作者: 村上龍 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1990/08/03 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 60回 この商品を含むブログ (130件) を見る 『残響のテロル』1話感想 今、太陽を盗めるのか? - 宇宙、日本、練馬 先…

2014年6月に読んだ本

今月は何かと気分が落ち込むことが多くて、逃げるように新書を読んでた気がします。読んだ本も格差社会だの監獄だのとあんまり明るい本じゃなかった気もするけど、月末に読んだ本のおかげでちょっぴり気分は上向きかもしれないな、とも思いましたね。以下で…

ミシェル・フーコー『監獄の誕生』を読む 後編

監獄の誕生―監視と処罰 作者: ミシェル・フーコー,Michel Foucault,田村俶 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1977/09 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 124回 この商品を含むブログ (217件) を見る ミシェル・フーコー『監獄の誕生』を読む 前編 - 宇宙…

ミシェル・フーコー『監獄の誕生―監視と処罰』を読む 前編

監獄の誕生―監視と処罰 作者: ミシェル・フーコー,Michel Foucault,田村俶 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1977/09 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 124回 この商品を含むブログ (217件) を見る ミシェル・フーコー『監獄の誕生』を2年ぶりに通読し…

2014年5月に読んだ本

今月読んだ本のまとめ。今月はあんまり読書が進まなかったというのが正直なところ。特段きちんとなにかについて理解が深まったとはいえないけれど、「他者」について考えたひと月だったような気もする。以下で印象に残った本と読んだ本の感想を。 先月のはこ…

『輪るピングドラム』における「運命」ー『まなざしの地獄』から考える

『輪るピングドラム』は、「語り」たくなるアニメだと思う。以下の記事で自分なりに感想をまとめてみたけど、まだ語りつくせた気がしない。その「語りつくせなさ」が、本作のなによりの魅力なんだろうと思う。 『輪るピングドラム』感想 きっと何者にもなれ…

2014年4月に読んだ本

4月は3月以上にバタバタしていたので、あんまり読書が進んでない気がしたんですが、意外と読めたなというのが正直な感想です。 どんな本を読んだかというと、ウィトゲンシュタインの概説やらデリダやら、哲学方面に手を出してみたんですが、どうにもものにな…

2014年3月に読んだ本

3月は結構バタバタしてたんですが、意外と本を読めたなーと思います。でもなんだか乱読気味になってしまって、それぞれの本を十全に自分のものにできたかというとかなり微妙なところなんですが、まあ見識はちょっとは広まったんじゃないかと思います。という…

『ペルソナ4』におけるメガネの位相―メガネ・認識・社会科学

昨日今日とで内田義彦『読書と社会科学』を読んでいました。1985年に出版された本にもかかわらず、内田氏の述べる人間の認識に関する知見は、なんとういうか、日ごろ自分の考えていたことをすっきり言葉にしてくれていた気がして、すごく印象的だったんです…