宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2014-01-01から1年間の記事一覧

2014年12月に読んだ本と2014年の読書のまとめ

読書メーターを使い始めてから、早いものであっという間に1年が経ちました。昨年の12月にはじめた時には、まさか続いているとは思いもしなかった。なんで続けられたのかというとやっぱり読書メーターさんのインターフェースにまんまと乗せられてしまったんで…

2014年を振り返って―見た映画・アニメのまとめとか

今年も泣いても笑ってもあと1日ということで、今年みた映画やらアニメやらを振り返っておこうと思います。今年はあんまり映画やアニメを見れなかったなというのが1年を終えての感覚なんですが、仕事もしてないのに大丈夫かと自問したい。別に一生懸命けんき…

ギャラガー兄弟の暴言で振り返る2014年―解散はつらいよ

2014年は、我らがギャラガー兄弟の明暗がはっきりと分かれた年だったかもしれません。ノエルは2015年に新アルバムをリリースすることが発表された一方、リアムは自身のバンドBeady Eyeを解散、さらには離婚裁判もあったりしてますます音楽以外のところで注目…

2014年に聴いた音楽

備忘のために。

理解の過小も過剰も、等しく悲劇である―『ゴーン・ガール』感想

先日『ゴーン・ガール』を見ましたが、感想を書かずにいました。というか、書くことが見つからなかったといった方が適切なのかもしれない。デヴィッド・フィンチャー監督作品のなかでも相当に悪辣な鑑賞後の後味にやられてしまってですね。しかしとりあえず…

カタストロフと日常、あるいは希望を語るということ―『涼宮ハルヒの憂鬱』と東日本/阪神淡路大震災の連関についての雑感

「日常」と「非日常」の曖昧な縁―アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』と『涼宮ハルヒの消失』に関する雑感 - 宇宙、日本、練馬 先日『涼宮ハルヒの消失』を見返して以来、ぼんやりとハルヒについて思いをめぐらしていたんですが、どうも震災のことが頭から離れなく…

「日常」と「非日常」の曖昧な縁―アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』と『涼宮ハルヒの消失』に関する雑感

12月もとっくに半ばを過ぎて、もう新年が目と鼻の先に見えてきている今日この頃ですが、この時期になると無性に『涼宮ハルヒの消失』を見返したくなるんですよね。来年の2月には劇場で見てから5年もの月日が経ってしまうのかと思うと驚きを隠せないわけです…

躍動するヒーロー、受け継ぐ思い―『ベイマックス』感想

『ベイマックス』(原題:Big Hero 6)を3D吹き替え版で見ました。マーベルのヒーロー物が原作だと聞いて見に行くことを決めたわけなんですが、ディズニー映画とか見るのいつ振りだろうか思い出せないくらい久しぶりだし、心が汚れっちまった僕でも楽しめる…

選択可能な未来の行きつく先は地獄か、それとも...―『PSYCHO-PASS サイコパス 2』感想

『PSYCHO-PASS サイコパス 2』、今クールのアニメで唯一視聴していたんですが、1期同様、細かいところでつっこみどころというか不満な点もあるけれども楽しく見ていました。結局、ヒーローたる常守の価値観もシビュラシステムも決定的には揺らがず、というの…

千反田えるという最大の「謎」――アニメ『氷菓』の魅力についての雑感

アニメ版『氷菓』を象徴するフレーズと言えば、「私、気になります!」じゃなかろうか。そしてネット上で『氷菓』が語られる際にまず間違いなく発せられるうめき声が「えるたそ~」。どちらもヒロインである千反田えるに関わるものだと言う点で共通している…

今この瞬間選ぶ私的アニメ映画ベスト10

今年も『男の魂に火をつけろ!』さんの企画に参加させていただこうと思います。 アニメ映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! <アニメ映画ベストテン受付中> 今年のテーマはアニメ映画ということで、チョイスが大変悩ましかったんですが、とりあえず今こ…

戦場で、人間はマシーンになる―『フューリー』感想

貧乏学生にはありがたい映画の日ということで、雨の中『フューリー』を見に行ってきました。予告から『プライベート・ライアン』とか『ブラックホーク・ダウン』的なハードな戦争ものっぽい雰囲気を漂わせていた本作ですけど、その期待にたがわなかった。以…

2014年11月に読んだ本

最近なんだか1週間があっという間に過ぎてしまう感じがあって、その積み重ねで11月もあっというまでした。やばい。そのわりには本を読んでいたような気もするんですが。映画はラスト1週間でたくさんみれたんですが。12月も輪をかけて忙しい予感がするのでな…

追放者の価値ある生―『楽園追放 -Expelled from Paradise-』感想

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』を観てきました。なんだかSFものっぽいらしいことと、主人公がえっちな格好をしてるということ以外は全然情報をいれずに観たのですが、大変満足いたしました。以下で感想を。

愛は恒星間を超える―『インターステラー』感想

『インターステラー』を字幕版で鑑賞。Twitterで流れてくる感想があんまり楽しそうなので我慢しきれず、やるべきこともほっぽり出して見に行ってしまいました。いや、その甲斐は十二分にあったというか。IMAX上映ではなかったけれども、これは大きなスクリー…

最強の格闘技はシラットで決まりでいいんじゃないか―『ザ・レイド GOKUDO』感想

『ザ・レイド GOKUDO』を見てきました。ノーランの『インターステラー』かこっちかで迷ったんですが、こちらの方が早く上映終了になってしまう気がしたのでこっちを選択。いやー、面白かったです。面白かったです以外に感想がないといえばないんですが、一応…

マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読む

今日の未明、どうにも眠れる気がしなかったんでなんとなくマックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』をぺらぺらめくってたんですが、いや何故か妙に引き込まれて、結局今日一日で通読してしまいました。以前に頁を最後までめくっ…

ベスト盤はちょっと物足りないくらいが丁度いいんじゃね?論―THE BLUE HEARTS結成30周年記念によせて

THE BLUE HEARTS結成30周年プロジェクト始動 - 音楽ナタリー 来年2月に、THE BLUE HEARTSが結成30周年記念のベスト盤を出すというニュースを昨日見まして。ブルーハーツ、ベスト盤いっぱい出してますけど、2010年にでた『ALL TIME SINGLES』でもう打ち止め…

「持てる者」=伊原摩耶花と「持たざる者」たち――アニメ『氷菓』「クドリャフカの順番」編 感想

amberfeb.hatenablog.com 昨日書いたこの記事で、『氷菓』の「クドリャフカの順番」編は「持たざる者」の物語である、ということを書いたんですが、それは「クドリャフカの順番」編のほんの一片をすくい取って語っているにすぎないと思うんですよ。当たり前…

「持たざる者」の物語としての「クドリャフカの順番」――アニメ『氷菓』感想

文化の日も終わって、文化祭の季節ももう終わりが見えてきた感じでしょうか。僕の周りの大学は学祭も終わってすっかり通常営業しているようです。文化祭をノリノリで楽しむようなメンタリティは失って久しいんですけれども、遠く離れてしまった友人と再会す…

人生を楽しむために、走り出す―『劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME』感想

先日、就職して地元に戻った友人が久々にこっちに来たんですね。もう一人こっちで働いてる友人も一緒に、焼肉食べたりなんなりして旧交を温めたわけなんですけど、そんとき『劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME』を観ました。僕以外の2人はもう立派な社会…

2014年10月に読んだ本

はい、10月はあっという間でした。これ毎月書いてる気がする。今月は特にバタバタしていた気がして、それがこのブログの更新頻度を見てもわかろうというものです、というか改めて気付きました、自分でも。映画も全然見れなかったしアニメの録画もたまる一方…

「奈瀬明日美の碁」、あるいは『ヒカルの碁』の院生論

最近『ヒカルの碁』についてぼんやり考えたり考えなかったりしてたんですよ。『ヒカルの碁』のどこらへんが好きかって、ヒカルが院生になって、プロを目指すあたりが僕は好きなんですよ。僕も(日本棋院と関係なんてないけど)同じ「院生」として、「囲碁でプ…

あきらめるから、前に進める―『時をかける少女』感想

昨日、東京国立博物館で細田守監督『時をかける少女』を観てきました。 東京国立博物館「博物館で野外シネマ」で『時をかける少女』を観たよ - 宇宙、日本、練馬 僕はこの細田版時かけがとっても好きなんですよ。生活に支障が出るレベルで心を揺さぶられるか…

東京国立博物館「博物館で野外シネマ」で『時をかける少女』を観たよ

10月10日―11日に東京国立博物館で行われたイベント、「博物館で野外シネマ」に行ってきました。 イベント 博物館で野外シネマ―東京国立博物館 細田守監督の『時をかける少女』が上映されたわけなんですけども、言うまでもなく僕はめっちゃ好きなんですよ、と…

「正しくない社会」のなかで、それでも「正しく」あれ―『PSYCHO-PASS サイコパス 2』1話感想 

『PSYCHO-PASS サイコパス 2』1話を先ほど見ました。正直、期待した以上に面白かった。1期で明確に変化した常守朱と、その姿勢に対する対抗者としての役割が明確に与えられた後輩監視官、霜月美佳。その思想上の対立を明確にし、なおかつカリスマ犯罪者槙島…

「わからなさ」が未来を拓く―うえお久光『紫色のクオリア』感想

うえお久光『紫色のクオリア』を読んだ。Twitter上で面白いとの評判を聞き、『魔法少女まどか☆マギカ』が好きなら読むべき、なんてこともどこかで見聞きしたので、なんとなく読んでみたんですがこれが想像以上に面白かった。せっかくなので、適当に感想を。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 イロモノがひたすら軽快で楽しすぎる

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を3D・吹き替え版で鑑賞。めちゃくちゃ高い評判にたがわぬ面白さでした。マーベル系映画つおい。これもひたすら「楽しかった」以外に書くこともない感じがあるんですが、一応テキトーに感想だけでも書いておこうと思…

2014年9月に読んだ本

Time flies like an arrow. 光陰矢のごとし、ということを実感しない月など今年に入ってから全くないわけですが、今月は特にあっという間に過ぎてしまったというか。恐怖を感じます。いよいよ2014年も残すところ、泣いても笑ってもあと3カ月。せめて悔いなく…

「忘却の穴」とテロリスト―『残響のテロル』感想 

今日の深夜、『残響のテロル』が最終回を迎えました。静かな、そして美しいラストは、「この作品を見てきてよかった」と思えるものでした。少なくとも自分にとっては。以下で適当に感想を。