宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2015年1月に読んだ本

今月はいろいろバタバタしたり、体調が安定して低空飛行気味だったりしました。体調不良の原因は、正月休みにはめを外し過ぎたことなんじゃないかと。我ながらあほでした。最近はどうにか上向きになっている感じがあるので、2月は生産的に過ごせたらなと思い…

壊れゆく世界とその遺産―『グランド・ブダペスト・ホテル』感想

『グランド・ブダペスト・ホテル』のBlu-rayを購入、視聴しました。なんとなく気になってはいたんですが、結局劇場には見に行けなくて。今になってようやく見れたという感じなんですが、いや、素晴らしかった。昨年見ていたら、年間ベストはこの映画を選んだ…

日吉台地下壕・旧日本軍連合艦隊司令部跡に行ったよ

今日は、友人に誘われて慶應義塾大学日吉キャンパスにある、かつて旧日本海軍の連合艦隊司令部が置かれていた日吉台地下壕の見学に行ってきました。 日吉台地下壕保存の会 <公式ホームページ> その地下壕なんですが、よっこらせと行って見学できるところで…

密室から脱け出す夢をみる―『アルモニ』の学校空間

『ユリ熊嵐』から刺激を受けて創作物における学校空間について考えてみよう的なサムシングその2。今回は吉浦康裕監督の『アルモニ』における学校空間について、思うところを書き連ねてみようかなと思います。

学校と不可知の他者―『ブギーポップは笑わない』と『STAR DRIVER 輝きのタクト』における学校

ここ数日、物語における学校という場について、足りない頭を使って考えを巡らしていました。多分それは、現在放映中の『ユリ熊嵐』が「学校空間」という場を強く意識しているように感じたから。とはいえ、『ユリ熊嵐』を議論の俎上にのせるには材料が足りな…

ユダヤ教とキリスト教と現代―マックス・ウェーバー『古代ユダヤ教』に関するメモ

1年かけて、マックス・ウェーバーの『古代ユダヤ教』を読んでいてですね。文庫で3巻、累計1000頁超の大冊で、とても理解しきれたとは言い難いし、表層をなぞれたかすあやしいんですが。それでもとりあえず読了した今自分の頭の中に残っていることぐらいはメ…

「橋と扉」の希望と絶望――米澤穂信『さよなら妖精』とエミール・クストリッツァ『SUPER 8』に関する雑感

米澤穂信さんの『さよなら妖精』を読んでから、同作で重要な役割を果たす旧ユーゴスラヴィア出身の映画監督・ミュージシャンのエミール・クストリッツァの作品との関連をうだうだ考えていたりしたのですが、なんとなく書き留めておきたいことがあったので、…

「スキをあきらめない」ものたちの行きつく先は―『ユリ熊嵐』1話「私はスキをあきらめない」感想

『ユリ熊嵐』1話「私はスキをあきらめない」を視聴しました。ウテナを見終えてから...とか思っているうちに放送が開始されてしまったのであせりました。ウテナはあと5話を残すのみなんですが...。1話を見ただけではいろんなことがわからなすぎるので感想を書…

シャンバラに、祈りを託す―『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』感想

『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』見ました。まさか公開初日に見に行くほど俺って『PSYCHO-PASS サイコパス』のこと好きなのか...?とか思いつつも、見に行くあたりやっぱり好きなんでしょう。くやしい。以下で簡単に考察というか感想を。核心に触れるネタ…

他者を決然と隔てる扉――米澤穂信『さよなら妖精』感想

年末から元旦にかけて、『さよなら妖精』をちまちま読んでいてですね。かほりたつ青春の毒気が心地よくていつまでも浸っていたいのと、結末が気になるのとで引き裂かれながら読み進め、めでたく新年最初に読了した本となりました。今ぼんやりと考えていたこ…