宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

三日間本州半周

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 青春18きっぷというものがあり、破格の値段に導かれてそれを購入してしまったものは燃え尽きるまで走り続けなければならない宿命を背負うといわれる。

  まだ朝陽も登らないうちに駅に向かう。目的地は北である。栃木を経由し福島、宮城、岩手を経て青森に至ったところで一日は終わる。帰路のことが避けがたく頭をよぎり、この絶望の時間をまた過ごさねばならないという事実が心をへし折る。

 それはともかく、観光である。青森市内の極右勢力の巣窟とおぼしきビジネスホテルに侵入し一夜を明かしたのち、三内丸山遺跡へ。青森駅からバスでおおよそ30分くらいだっただろうか。昨日の荒行が距離感覚を麻痺させており、ここから徒歩で三内丸山遺跡まで向かうことは可能かとホテルマンに尋ねたらははご冗談をみたいな反応をいただきましたが、たしかにこれは徒歩ではちょっと無理。

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 三内丸山遺跡はなんというか公園という感じで、地域の催し(それはもちろん原始的な祭祀ではない)なんかがおそらくはここを中心に編成されているのだろうなということをうかがわせて、それが遺構のうえに再構築された建物群よりもむしろ印象にのこった。足早に見物を済ませた後、新青森駅へ。今回ばかりはバスを待つより歩いて行った方が早かろうと歩き始めたのですが、予定している電車の時間に間に合うかどうか微妙だったのでタクシーを拾う。電車には余裕で間に合い、弘前へ。

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 弘前です。つまり、『ふらいんぐうぃっち』です。せっかくだしゆっくり歩き回りたいなあと、駅前のレンタサイクルは借りずに徒歩でとぼとぼ弘前城方面へ。駅からおおよそ30分。

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 というわけでふらいんぐうぃっちだったんですが、駅から徒歩圏内は地方都市めいた感じで、惜しむらくは『ふらいんぐうぃっち』劇中で印象的だった非都市的な風景を眺めるために自転車借りてもよかったかなと思いました。まあ生きてりゃまた行くでしょう。

 その後、弘前を出て新潟に向かいそこで一泊、のち帰京とあいなったわけですが、このようにして東北を鉄道で走破してみたかったという当初の目的は達せられたものの、まあ二度とやるまいとも思いました。丁度、日本海に陽が沈むところを列車の窓から眺めることができたりだとか、東北本線の、田園のなかをひたすら鉄道が走ってゆくという体験はなんというか日本の近代みたいなものを肌で感じることができたりとか、得難いものはあったかなという気もします。二度とやらない。

 

 

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