『フォードvsフェラーリ』をみたので感想。
ル・マンの24時間耐久レースで勝利することを命じられた、かつての名ドライバーと、凄腕であるが一癖あるがゆえに不遇をかこつ一匹狼の奮闘と友情。
変人凄腕ドライバーを演じるクリスチャン・ベールは、『3時10分、決断のとき』でもジェームズ・マンゴールド監督とタッグを組んでいたが、今回もまたよい役柄を振られて見事に応えたというところ。とにかくクリスチャン・ベールとマット・デイモンの背中がよし。そして車のエンジンの発する振動音もまたよし。くそったれどものルールで勝つのではなく、自分自身の納得するゲームのルールで勝利しなければ意味がないのだし、そうした勝利が――世間一般に認められようが認められなかろうが――真の勝利なのだと教える。まさにいぶし銀という感じの映画だったかと思います。