いよいよ梅雨や。
先月の。
印象に残った本
1冊選ぶならカー『危機の二十年』。いかつい本を読んだ!という気持ち。
読んだ本のまとめ
2025年5月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3058ページ
ナイス数:96ナイス
https://bookmeter.com/users/418251/summary/monthly/2025/5
■ヨーロッパ近世の開花 (世界の歴史 17)
扱うのは15世紀半ばから18世紀ごろ、ヘゲモニー国家がスペイン、オランダ、イングランドと移り変わっていくなかで、フランスやロシアなどが国家体制を整えていくさまを描く。全体として統一的なトーンは弱めで、各国史をより集めたような色合いが濃い巻でした。
読了日:05月01日 著者:長谷川 輝夫
https://bookmeter.com/books/158777
■でんしゃ・しんかんせん (はっけんずかん)
2歳の誕生日に叔母からプレゼントされた本。めくって中身を見る仕掛けが豊富で楽しく読んでいます。
読了日:05月02日 著者:
https://bookmeter.com/books/8090545
■孫育ての新常識 幸せ祖父母のハッピー子育て術
ここに書かれているくらい気を回してくれれば確かにありがたいなと思えることが書いてあります。しかし孫が複数家庭にいると祖父母も(金銭的にも)たいへんですね。本書は2017年刊行だが、「Skypeのしすぎに注意!」の記述にまさに隔世の感(これだけ印象に残ったので読書メーターに登録したまである)。
読了日:05月12日 著者:小屋野 恵
https://bookmeter.com/books/11778622
■おおきなこえでごあいさつ (たのしいポップアップえほん)
おはよう、いってきます、いただきます、ありがとう…とごあいさつするくまさんがキュート。仕掛けがあって楽しいですが、そのぶん耐久性にやや難あり。
読了日:05月13日 著者:ポップス
https://bookmeter.com/books/278572
■どうぶついろいろかくれんぼ (これなあに?かたぬきえほん 1)
去年の今頃は大ヒットしていたのだが、2歳になったさいきんはあまり食指が動かなくなっているようです。カラフルでじょうぶなつくりの製本が頼もしく、よい絵本です。
読了日:05月13日 著者:いしかわ こうじ
https://bookmeter.com/books/416338
■「若者」とは誰か: アイデンティティの社会学
2013年刊行の著書の増補新版。1980年代以降の若者のアイデンティティをめぐる語りの流行を跡付け、若者の自己の多元化を指摘する。ブログに感想を書きました。
読了日:05月15日 著者:浅野 智彦
https://bookmeter.com/books/22210191
■マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か #MeTooに加われない男たち (集英社新書)
男性は、自身の男性性の特権、それに付随するある種の暴力性とどのように向き合っていけばよいのか。フェミニズムの理論的な進展やトランスジェンダーをめぐる議論、『ジョーカー』や『怒りのデス・ロード』、『トイストーリー4』などのフィクションを時に参照しつつ、その方途を探る。著者の内面的な苦闘が滲むような筆の運びが印象に残る本です。
読了日:05月21日 著者:杉田 俊介
https://bookmeter.com/books/18501273
■訂正する力 (朝日新書)
『訂正可能性の哲学』を踏まえ、自身の哲学を「理論」と「時事」 と「実存」の三方面の絡み合うものとして提示する。語りおろしなのですーっと流れるように読める感じがあり、東の問題意識がわかった気になる本である。「訂正する力とは、過去との一貫性を主張しながら、実際には過去の解釈を変え、現実に合わせて変化する力」。全体として面白く読んだが、リベラル憎しで目が曇っているというか、リベラルの最悪の部分を強調して批判するのでその点ははっきり言って興醒めである。東にリベラルと伴走してほしいなどとは思わないが…。
読了日:05月22日 著者:東 浩紀
https://bookmeter.com/books/21574914
■急に具合が悪くなる
濱口竜介監督によって映画化されると知り、手に取った。時間が進むについて「急に具合が悪くなる」事態が現実化していくので、読んでいてかなりしんどい気持ちになり、本書で交わされた対話の知的なおもしろみ以上に、そのしんどさが胸に残るような読書であった。ブログに感想を書いた。
読了日:05月22日 著者:宮野真生子,磯野真穂
https://bookmeter.com/books/14434021
■ミニマル料理: 最小限の材料で最大のおいしさを手に入れる現代のレシピ85
エリックサウスオーナーによる料理本。30分チキンや学生ステーキなど、最小限の手間でかなり満足感あるものをつくれるのでうれしい!
読了日:05月26日 著者:稲田 俊輔
https://bookmeter.com/books/20583358
■ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書)
1990年代末から2020年代前半ごろまで、日本のインターネット空間に流通した怪談について、おおまかな全体像・見取り図を示そうと試みたもの。ブログに感想を書いた。
読了日:05月30日 著者:廣田 龍平
https://bookmeter.com/books/22150866
■お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門
シェイクスピアを専門とする著者による、主にポップカルチャーを対象としたフェミニズム批評をまとめたもの。それぞれの文章はさほど長くないのでさらっと読める。おもしろく読んだのはその画期性を簡潔に指摘した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』評、その無惨な出来を準備したのは有害なファンダムによるところが大きいのではと述べる『スカイウォーカーの夜明け』評。
読了日:05月30日 著者:北村 紗衣
https://bookmeter.com/books/19787809
■危機の二十年――理想と現実 (岩波文庫)
第二次世界大戦中に世に出た、国際政治学の古典。第一次世界大戦後の国際政治の様相から、ユートピアニズムとリアリズムの相剋を摘出し、そのはざまにある道を弁証法的に導こうとする試み…として読んだ。現実の国際関係が編年的に取り上げられるのではなく、トピックに沿ってその都度現実の出来事が参照されるような叙述なので、この時代に必ずしも明るくない人間には結構ハードルが高い本だと感じた。とはいえまさに現実と切り結んでいる緊張感はいま読んでも健在で、浩瀚な本だがなんとか最後まで読んだ。
読了日:05月31日 著者:E.H.カー
https://bookmeter.com/books/10176
近況
- リアリズムの署名────『Witch Hunter ROBIN』感想 - 宇宙、日本、練馬
- 悪漢と傷────『サンダーボルツ*』感想 - 宇宙、日本、練馬
- 露悪とリアリティ、あるいは真のアイドル────『Wake Up, Girls!』感想 - 宇宙、日本、練馬
- 東京の壁────『Wake Up, Girls! 青春の影』感想 - 宇宙、日本、練馬
- アイドルのリアル、リアルのアイドル────『Wake Up, Girls! Beyond the Bottom』感想 - 宇宙、日本、練馬
- 衒いなき王道────『ラブライブ!』感想 - 宇宙、日本、練馬
- 終わるアイドル、終わらない夢────『ラブライブ!』(2期)感想 - 宇宙、日本、練馬
- 善きアメリカ人たち────『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』感想 - 宇宙、日本、練馬
- エピローグと冒険────『ラブライブ!The School Idol Movie』感想 - 宇宙、日本、練馬
- イチからの飛躍────『ラブライブ!サンシャイン!!』感想 - 宇宙、日本、練馬
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