他者を決然と隔てる扉――米澤穂信『さよなら妖精』感想

年末から元旦にかけて、『さよなら妖精』をちまちま読んでいてですね。かほりたつ青春の毒気が心地よくていつまでも浸っていたいのと、結末が気になるのとで引き裂かれながら読み進め、めでたく新年最初に読了した本となりました。今ぼんやりと考えていたこととリンクするようなテーマだったので、ちょっと思ったことを書…