宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2014年4月に読んだ本

 4月は3月以上にバタバタしていたので、あんまり読書が進んでない気がしたんですが、意外と読めたなというのが正直な感想です。

 どんな本を読んだかというと、ウィトゲンシュタインの概説やらデリダやら、哲学方面に手を出してみたんですが、どうにもものになっていないような。それでもなんか得るものがあったと信じたいですね。

 先月のはこちら。

2014年3月に読んだ本ー乱読気味だが得るものはあった!(はず) - 宇宙、日本、練馬

 印象に残った本

生きることを学ぶ、終に

生きることを学ぶ、終に

 

  今月、一番印象に残った本はジャック・デリダ『生きることを学ぶ、終に』。なんでこの本が印象に残ったかというと、全体としてデリダの言いたいことが全然つかめなくて、もやもやしたからなんですよね。鵜飼哲さんの訳がとてもこなれていて、実らは追えるんですけど、なんだかわからない感覚がある。

 しかしそれでも、「あ、なんか今すごいことをデリダは言ってる気がする」という感覚を覚えることもあって。その感覚はほんの一瞬で脳裏を通り過ぎてしまうんですが、その感覚はなんだか得難いものだった気がします。哲学の本を読んでこんな感想を抱くのもへんかも知れませんが、それがとても印象的だった。

 鵜飼さんによる解説も、本文の解説というよりはデリダの思い出話が中心で、本文の理解を助けるかというと微妙。『法の力』の解説とは大違い。しかしそれもまた心を打つ解説なんですねー。またいずれ再読しようと思っています。

読んだ本のまとめ

2014年4月の読書メーター

読んだ本の数:21冊

読んだページ数:5466ページ

 

暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学

 

 ■暇と退屈の倫理学

 「暇」と「退屈」について、考古学から社会学、哲学など様々な学問分野の知見を援用して考察していく。それぞれの退屈論の要約が平明でかつ面白く読め、「読んでいて楽しい」と思わせる本だった。それらに対して、著者は鋭く批判を加えながら独自の退屈論を組み上げていくのだが、批判は論理的に明解でいちいち成る程と唸らされた。結論としては、楽しむことを学べ、というニュアンスだが、このスタンスにも共感した。ただ、たまにはハイデガー的な決断主義に身を委ねるのも魅力があるような、とも思ってしまう。それが奴隷に身を落とすことでも。

読了日:4月1日 著者:國分功一郎

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36872115

 

思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)

思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)

 

 ■思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)

 精神分析的な視点から、ニートやネット、拒食、境界例など、若者をめぐる様々な問題を分析する。その際の足場として、『社会的ひきこもり』で示されたひきこもりの悪循環を普遍化した「病因論的ドライブ」なる概念を用いる。「病因論的ドライブ」とは、内的要因と外的要因、複数の相互作用によって、依存症的な様相を呈し、その悪循環に陥るような回路のことを指す。その概念によって、確かに若者の諸問題を説得的に分析できていると感じる。ただ、扱う問題が多岐にわたるので、一冊読んだ満足感は薄かったような気もする。

読了日:4月2日 著者:斎藤環

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36888439

 

生きることを学ぶ、終に

生きることを学ぶ、終に

 

 ■生きることを学ぶ、終に

 字面を追うことはできた。それぞれの文の意味もだいたい掴めた気がする。しかし全体としてデリダが何を伝えたかったのか、それは全くわからない。わからないけれども、何故だろうかすらっとよめてしまう。「なにかとても大事なことが頭をよぎった気がする」というのは高田明典氏の評だが、まさしくその通り。

 死の床にあってなお、「生きることを学んだことはまったくない」と言う。法、権利が来るべき正義に向けて脱構築されていくように、人生も「生きることを学ぶ」ことに向けて脱構築を続けていくことなんだろうか。

読了日:4月2日 著者:ジャック・デリダ

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36889015

 

親米と反米―戦後日本の政治的無意識 (岩波新書)

親米と反米―戦後日本の政治的無意識 (岩波新書)

 

 ■親米と反米―戦後日本の政治的無意識 (岩波新書)

 アメリカとの関係から日本の近代史を描き出す。黒船から敗戦までの対米関係、対米意識も取り扱われているが、記述が厚いのは戦後。基地に象徴される「基地(暴力)のアメリカ」とディズニーランドに象徴される「テーマパーク(消費)のアメリカ」という二つのイメージの軸で戦後の歴史を提示し、占領が終わり高度成長を経るにつれ後者の消費社会的なイメージが前者を圧倒したとする説明には説得性を感じる。現在ではもはや「親米」「反米」的な心情では対米意識を語れないような気がする。内面化されたアメリカを如何に乗り越えるのか、考えねば。

読了日:4月5日 著者:吉見俊哉

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36973082

 

万博幻想―戦後政治の呪縛 (ちくま新書)

万博幻想―戦後政治の呪縛 (ちくま新書)

 

 ■万博幻想―戦後政治の呪縛 (ちくま新書)

 万国博覧会を通して、戦後日本政治の在り方を描く。大阪万博をはじめ、4つの万博が取り上げられているが、大阪万博愛知万博に多くの頁が割かれている。とくに著者が直接企画にかかわった愛知万博の記述は詳細。計画が二転三転する様を、より当事者に近い目線から記述しているように思える。

 高度成長期的な理念に裏打ちされた開発を重視した万博から、環境へと目が向けられ市民参加に開かれた万博への変遷を捉えながらも、単に市民参加の達成というサクセスストーリーを描き出すにとどまっていない。政治的な思惑、グローバルな企業の前景化など、万博を取り巻く大きな政治的力学を重視した記述になっているという印象。

 『万博と戦後日本』と改題されて講談社学術文庫から再販されているが、どれだけ加筆がなされているか気になる。

読了日:4月6日 著者:吉見俊哉

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36997712

 

心理学化する社会 (河出文庫)

心理学化する社会 (河出文庫)

 

 ■心理学化する社会 (河出文庫)

 社会の諸現象が心理学のことばで記述されるようになった現代社会を「心理学化」した社会と指し、その社会の孕む問題を分析する。心理学的な知見が、多くの誤解を含みながら人口に膾炙したことで精神病が軽症化した一方、患者の数は増加し、安易なトラウマを自己のうちに読み込んで自己認識する人間が増加したという。心理学化の要因については、メディアの発達による実存の変容や、規律訓練型権力から環境管理型権力への移行などを挙げている。その超え方まで提示してはいるが、イマイチピンとこなかった。

 文庫化に際して付された『ダークナイト』評がまた面白い。なぜジョーカーがあれほど魅力的な悪役であったかを的確に言い当てていると感じる。

読了日:4月7日 著者:斎藤環

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37019934

 

 ■ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951 (講談社現代新書)

 ウィトゲンシュタインの思考を、著作を遺稿を通して再構成しつつ辿る。まず、著者が遺稿からウィトゲンシュタインの思考を跡づけるその力量に恐れ入る。たびたび引用される遺稿からウィトゲンシュタインの思考の軌跡を丹念に追跡していく構成は門外漢としても感じるものがある。ただ、内容が理解できたかというとさっぱり。「私」を一度は捨てたウィトゲンシュタインが死の間際に、言語ゲームの主体としての「私」を再発見する、というのはドラマチックな展開だというのは何と無く感じとったが。いずれ再読する。

読了日:4月8日 著者:鬼界彰夫

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37055267

 

ことばと国家 (岩波新書)

ことばと国家 (岩波新書)

 

 ■ことばと国家 (岩波新書)

 「ことば」がいかに国家によって作り上げられ、権威付けられていったのかを平易に叙述する。絶対王政期に、文法書が作られることで正しいことばと歪な方言という区別がなされ、正しいことばを使う者たちが方言を抑圧していった、というのが大きな流れ。そうしたなかでも、複数の言語の影響を受けたユダヤ人のイディッシュ語、植民地で生まれたクレオール語などに言語の解放とその可能性をみる。イディッシュ語の数奇な運命や、フランス語とドイツ語の対抗関係、ドーデ「最後の授業」のイデオロギー性の暴露など、個別のトピックがとても面白かった。

 ことばと政治の不可分な関係性や、それを内破していく可能性としてのクレオール語といったモチーフは、ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』を想起させる。アンダーソン以前の著作とは思えないほど。

読了日:4月9日 著者:田中克彦

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37075590

 

ウィトゲンシュタイン入門 (ちくま新書)

ウィトゲンシュタイン入門 (ちくま新書)

 

 ■ウィトゲンシュタイン入門 (ちくま新書)

 永井均その人自身の哲学が全面に感じられるウィトゲンシュタインの入門書だと感じた。鬼界氏のものが文献学チックなのに対して、本書は随所に引用を交えつつも、永井氏の解釈が全面に出ている気がする。とはいえ、ウィトゲンシュタインの思想の推移に関しては両者の描く大枠にそれほど違いはないように思われる。(当たり前のことかもしれないが。) 個別の概念の解説はわかりやすく、なんとなくわかった気になった。実践が規則に先立つという、言語ゲームの発想はなるほどなー、という感じ。

読了日:4月10日 著者:永井均

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37084564

 

マルク・ブロックを読む (岩波セミナーブックス)

マルク・ブロックを読む (岩波セミナーブックス)

 

 ■マルク・ブロックを読む (岩波セミナーブックス)

 アナール派の創始者の一人マルク・ブロックの歴史家としての人生、その著作についての講義。主著3冊の解説が簡潔かつ平易になされていて、大変便利な本だなという印象。その著作の中で、具体的な研究を通して方法論的な視座を提示していくという姿勢が一貫しており、歴史家とはかくあるべしというのを感じた。ブロックといえば、半ば伝説化した晩年のレジスタンス活動が連想されるが、それに対してもユダヤ人かつフランス人という重層的なアイデンティティを丁寧に読み解き、単なる伝説ではなく歴史家としての社会参画の一貫として解説している。

読了日:4月10日 著者:二宮宏之

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37098004

 

脱構築とプラグマティズム 〈新装版〉: 来たるべき民主主義 (叢書・ウニベルシタス)

脱構築とプラグマティズム 〈新装版〉: 来たるべき民主主義 (叢書・ウニベルシタス)

 

 ■脱構築プラグマティズム (叢書・ウニベルシタス)

 脱構築プラグマティズムという二つの立場の、主に政治と哲学の関係を巡る論考を所収した論文集。脱構築プラグマティズムは、互いに基礎付け主義を否定しているという点で共通しているものの、脱構築という行為の解釈など様々な点で鋭く対立している。プラグマティズムの代表者ローティは、脱構築は政治にも文学にも寄与するところはなかったと主張して憚らないが、脱構築派はそれを強く否定する。互いの対立は一つの立場に収斂することなく、この本は終わるが、だからこそ読んでいて得るものがあると感じた。

読了日:4月11日 著者:ジャック・デリダ,リチャード・ローティ,サイモン・クリッチリー,エルネスト・ラクラウ

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37120428

 

革命的群衆 (岩波文庫)

革命的群衆 (岩波文庫)

 

 ■革命的群衆 (岩波文庫)

 フランス革命研究の古典。革命時の群衆の心理を、「集合心性」の概念から読み解く方法論を提示する。個別具体的な検討ではなく、理論編といった趣きが強い。少ない紙幅の中で群衆を革命へと駆り立てた様々な要因が提示され、それらの視角が今なおアクチュアルであることに驚く。革命を扇動する指導者と群衆との相互の微妙な関係性など、普遍的な運動の力学を示唆しているように感じた。

読了日:4月12日 著者:G.ルフェーヴル

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37122782

 

自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

 

 ■自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

 大澤と東の対談三編が収められている。そのいずれも「自由」、もしくはそれと表裏一体の権力の在り方が主なテーマとなっている。両者は実践の次元や細かい認識で意見を異にしているが、第三者の審級撤退≒大きな物語の消失と、それに伴う規律訓練型権力から環境管理権力への移行、という大きなフレームは共有している。そのような権力の在り方の変化によって失われる「なにか」を掴むため、両者はともに試行錯誤しているという印象。「偶有性の縮減」というような言い方で「なにか」を表現を試みているが、それでは言い尽くせていないとも感じる。

読了日:4月15日 著者:東浩紀,大澤真幸

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37213138

 

ネオリベラリズムの精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)

ネオリベラリズムの精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)

 

 ■ネオリベラリズム精神分析―なぜ伝統や文化が求められるのか (光文社新書)

 ネオリベラリズムの台頭に代表されるような、再帰性の増大した社会における様々な問題と、それに対する処方箋を提起することを試みる。再帰性が高まることによって起こる様々な問題を、主にフランス系の社会学者、哲学者の議論を引用して示し、それに対するための「恒常性」を、文化を拠り所にして生成しよう、というのが全体としての流れだろうか。様々な学者の議論が縦横に引用されるため、それぞれの議論をなんとなーく理解した気になった。しかしそれ故一読しただけで著者の議論を掴めたとは言い難く、いつか再読しようと思う。

読了日:4月16日 著者:樫村愛子

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37234393

 

マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)

マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)

 

 ■マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)

 ヴェーバーの思想を、西洋近代の普遍性の賛美としてではなく、むしろそれを「呪われた運命」として捉えたものとして解釈する。プロテスタントの精神を内面化していた時期から、苦悩の時期を経て西洋近代を批判的に捉えるに至る道筋を丁寧に追っている印象。そのため、多くの紙幅を割いて検討されるのは『プロ倫』と『古代農業事情』(の改訂)くらいで、その他の著作は軽く触れられる程度。しかしそれでもヴェーバーの思想の全体像を提示し得ていると感じるので、なんとなくヴェーバーを掴めた気になった。

読了日:4月17日 著者:山之内靖

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37256171

 

知った気でいるあなたのためのポストモダン再入門

知った気でいるあなたのためのポストモダン再入門

 

 ■知った気でいるあなたのためのポストモダン再入門

 ポストモダンポストモダニズムとは何か、という問いに丁寧に答える。ポストモダン建築やポストモダン文学などは具体的に例示されるものの、哲学者などは特に大きく取り上げず、ひたすらポストモダンとは何か、という議論が対話形式でなされる。ポストモダンとはこういうものだ、とはっきり理解できたわけではない(そうした説明ができるものでもない気がする)が、その特徴は掴めたかなという感じ。決定に参加することによって責任を負って社会を改良していこうとすることが肝要なのだ、というのが著者の強い主張であると感じる。

 高田氏のほかの著作の例にもれず、巻末に付されたブックガイドが楽しい。とくにこの本はそれが顕著で、ブックガイドの解説のほうがテンションが高く、これを書きたいがために本を書いてるんじゃないかと疑うレベル。ブックガイド部分だけでも読む価値がある。

読了日:4月18日 著者:高田明

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37291441

 

ブリッジブック社会学 (ブリッジブックシリーズ)

ブリッジブック社会学 (ブリッジブックシリーズ)

 

 ■ブリッジブック社会学 (ブリッジブックシリーズ)

 マルクスを批判的に継承したヴェーバー、デュルケム、ジンメルらを社会学の基本的な発想を生み出した祖として捉え、それを軸に社会学の展開を示す。著者は5人だが、全体としては統一感のある印象があり、編者の意図が強く出ていると感じた。時系列に沿って、社会の在り方の変容に伴うものとして社会学の学説史をざっくりと提示しているのでわかりやすい。編者の色が最も強く出ている最終章では、政策科学でもあり人文的な教養でもあるものとしての社会学、という像を提起し、その実践的な側面を強調している印象を受けた。

読了日:4月21日 著者:小宮友根,鈴木弘輝,堀内進之介,山根清宏

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37354508

 

歴史を学ぶということ

歴史を学ぶということ

 

 ■歴史を学ぶということ

 歴史学者である著者が自身の半生と研究歴、そして歴史学者としてどう現代をみているのかを語る。戦後に渡米した際の苦労、留学先で師に恵まれて熱心に学問に打ち込んだ話などは、同じ学生として素直にすごいな、と感じる。著者は日米関係史を中心とした国際関係史を専門にしているため、現代の認識にもそれが如実に反映されていると感じる。トランスナショナルな知の共同体やNGOの意義や可能性を積極的に捉えており、それらが国民国家とは別の連帯関係を築いて行くことを展望している。

読了日:4月25日 著者:入江昭

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37465453

 

「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)

「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)

 

 ■「声」の資本主義 ---電話・ラジオ・蓄音機の社会史 (河出文庫)

 ラジオや電話など、聴覚に訴えかける音響メディアの登場と発展を、社会史的に描く。扱われているトピックは電気テクノロジーそのものの登場から、蓄音機、電話交換手からアマチュア無線マニアまで多岐にわたり、読んでいて単純に面白い。加えて、もともと雑誌に連載された文章を収録したもののため、全体としてのまとまりは弱い印象。音響メディアを通して発信者になろうとする大衆と、それを規制し利用しようとする政府という構図が二次大戦前には前景化してくるが、それでも政府側に回収され得ないコミュニケーションもある、というのが著者の主張か。

読了日:4月29日 著者:吉見俊哉

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37573673

 

知的生産の技術 (岩波新書)

知的生産の技術 (岩波新書)

 

 ■知的生産の技術 (岩波新書)

 メモの取り方やらその整理の仕方、読書法から文章の書き方まで、「知的生産」に関わるトピックについて縦横に論じる。文章は平易でわかりやすく、内容自体も40年以上前に書かれたものとは思えないほど古くなっていないと感じる。考えをまとめるために、思い着いたらカードにすぐ記入し、それをあとから見直すことで自分の考えを整理していく、というのが梅棹流か。その姿勢は見習いたいが、慣れるまでに相当時間がかかるんだろうな、という気がする。

読了日:4月30日 著者:梅棹忠夫

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37593295

 

情報の文明学 (中公文庫)

情報の文明学 (中公文庫)

 

 ■情報の文明学 (中公文庫)

 著書の、情報社会に関する論考を集めたもの。半世紀も前に、情報社会の到来を予見している著書の慧眼にまず驚く。この「情報」という語の含意をどうみるのかが著書独特で、あらゆるものを情報を伝達する媒体としてみているように読み取れる。なるほどと思う反面、そこまで範囲を広げては全ての社会が情報社会になってしまうのでは、という感じもする。ともあれ梅棹流の情報社会論は、単なる予言としてではなく、情報という概念から社会の有りようを捉え直す試みとして面白いなと思った。

読了日:4月30日 著者:梅棹忠夫

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/37603234

 

来月のはこちら。

2014年5月に読んだ本―「他者」とはなんだろう - 宇宙、日本、練馬

 

 

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