宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

江戸東京たてもの園「ジブリの立体建造物展」に行ったよ

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 桜の名所として名高い小金井公園にある江戸東京たてもの園で今、「ジブリの立体建造物展」なる企画展が催されております。

スタジオジブリ - STUDIO GHIBLI - 「ジブリの立体建造物展」が、江戸東京たてもの園(小金井市)で始まっています。

 『思い出のマーニー』も公開されていることだし、ということでノリで行ってきました。以下で簡単に感想を。

ジブリ作品の背景は芸術そのものですよ...!

 展示の具体的な内容は、現在公開中の『思い出のマーニー』をはじめ『千と千尋の神隠し』をはじめとする歴代ジブリ作品の背景画、イメージボードを中心に、千と千尋の油屋や『となりのトトロ』のメイとサツキの家のジオラマが何点かある、といった感じ。その背景画に対して、たてもの園という施設の特色を前面に出して、建築探偵として名高い藤森照信氏のキャプションが随所に配され、スタジオジブリの建築に対する並々ならぬこだわりを解説する、という感じ。

 その解説も興味深かったんですが、流石3連休の中日、家族連れやらカップルやらでごった返していて、とてもじゃないけど藤森氏のキャプションをじっくり見れる状況じゃなかった。それでも楽しめたのは、やっぱり背景のひとつひとつの美しさが尋常でないから。基本的にそれらひとつひとつは小さいんですが、たまに壁一面に背景がバーン!となっている部分もあって、これはこういう企画展ならではだと思いました。

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 そしてなにより、本企画展の目玉であろう油屋のジオラマは半端じゃない。部屋の中心に配されたそれは、四方からそのディティールを楽しめるようになっていて、改めて「あーこういう作りになってんだなー」とか「ここが千尋の駆け下りた階段か―」とか思いました。作りこみ自体の凄まじさもさることながら、また展示品としても手がかかっていて、中で明かりが明滅してたりするんですよねー。そういう細かい芸の積み重ねが、本物をめちゃくちゃに醸し出している。これを見るためだけに行く価値があるくらいのすごいジオラマだったと思います。

 ジオラマでびっくりしたのは、かつて三鷹の森ジブリ美術館の企画展で展示されていたらしい『アルプスの少女ハイジ』のジオラマ。あー、こういうのって捨てずにとってあるんだとなんとなく驚きました。

 そんなわけでとても楽しかったんですが、展示内容に対する個人的な不満がないわけじゃないんですよ...。『風の谷のナウシカ』から『思い出のマーニー』まで、幅広く扱っているのにも関わらず、なぜか『猫の恩返し』関連の展示が見当たらなかったんですよ!*1 『猫の恩返し』の背景もそれはそれは芸術的だと思うのですよ。猫の国はもちろん、現実世界のリアルな描写もすんばらしいし。猫の事務所とか建物的にもメルヘンチックでよくないですか?

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 というわけでこの日を境に僕は『猫の恩返し』の再評価のために粉骨砕身していく決意を固めましたね、はい。

 

 ちょっと調べてみたら江戸東京博物館でもジブリ関連の企画をやる模様。

思い出のマーニー×種田陽平展

 こっちも行きたいなー。

近世・近代移行期のかほりを感じる

 ジブリ展だけ行くってのはちょっともったいない気もしたので、たてもの園の中もぶらぶらしてきました。天気も曇りだったのでそんなにあつくもなく、快適にブラブラできました。

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 中はこんな感じで、明治期とかに建てられた建物が移築されてるんですねー。とってもいい感じだったのでまた行きたいなーと思います。

 

 

 

 

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*1:人ごみに流されて僕が見落としただけという可能性は大いにあります。そうだと信じたいですね、はい。