宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2014年2月に読んだ本

読書メーターのテンプレを使って、2月に読んだ本をまとめておこうと思います。先月のはこちら。 2014年1月に読んだ本ー哲学を学びたい - 宇宙、日本、練馬 2月は哲学・現代思想系の本を読んでいこうと思ったんですが、結局リチャード・ローティの本をちょっ…

博物館・歴史館の領分とは―「描かれた「新選組」」展から考えたこと

昨日、日野市にある日野市立新選組のふるさと歴史館に行ってきました。今新選組のふるさと歴史館では「描かれた「新選組」」という特別展をやっていまして、それを目的に行ったわけなんですが、歴史学を学ぶ身としては結構思うところがあったので、それを書…

学術書の古典を読む意味とは―アンリ・ピレンヌを読んで考えたこと

歴史学において、半世紀以上も前に出版された研究書を読む意味はあるのだろうか。哲学なんかは、いまだに2000年以上前を生きたプラトンの著作なんかが普通に読まれているように思うし、社会学なんかでもデュルケムやヴェーバーなんかの著作が「読むべき古典…

旅と人生―『LIFE!』感想

『LIFE!』(原題”The Secret Life of Walter Mitty”)の試写会に応募したら思いがけず当選したので、有楽町のよみうりホールで観てきた。TOHOシネマズで何度も予告編をみて気になってはいたけれども、どんなお話かは全然想像もつかなかった。「あなたの人生変…

『アメリカン・ハッスル』 嘘は甘くてほろ苦い

デヴィッド・O・ラッセル監督『アメリカン・ハッスル』を見てきた。監督の前作『世界にひとつのプレイブック』がすごくよかったので、今回も見に行かねばと見に行ったが、前作と比べるとビターな感じで、しかしなおかつ爽快感もあるというすばらしい映画だっ…

ゴーストライターを創るのは誰か?-『ディア・ドクター』から考える

ここ数日、佐村河内守氏とそのゴーストライターにあたる人物の話題がテレビでもネットでも盛んに取り上げられている。僕はクラシック音楽にはあんまり興味がないので、佐村河内氏のことはこの騒動で初めて知った。だから別段意見を持っているわけではなかっ…

イカレっちまった悲しみに―『ウルフ・オブ・ウォールストリート』感想

マーティン・スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を見てきた。実在の人物ジョーダン・ベルフォードの回顧録をもとに、ウォール街で巨額の財を成した男の栄光と没落を描いた映画。3時間という長さだというのを事前に知っていたので、正直集…