寒くなってきましたわね。
先月の。
印象に残った本
一冊選ぶなら、木庭顕『誰のために法は生まれた』。たいへん啓発されました。
読んだ本のまとめ
2018年10月の読書メーター
読んだ本の数:28冊
読んだページ数:7347ページ
ナイス数:172ナイス
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東京物語散歩100 ― あの本の主人公と歩く (なるにはBOOKS 別巻)
- 作者: 堀越正光
- 出版社/メーカー: ぺりかん社
- 発売日: 2018/09/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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■東京物語散歩100 ― あの本の主人公と歩く (なるにはBOOKS 別巻)
小説の舞台探訪エッセイ本。東京住みの圧倒的アドバンテージよ。
読了日:10月03日 著者:堀越 正光
https://bookmeter.com/books/13098721
■聖家族(下) (新潮文庫)
東北で無数に変奏される聖なる家族とさんきょうだいの挿話群。調和や統一といったものは放擲され、しかし奇妙な全体が浮かび上がってもくるこのテクストの全容を把握したとはとてもいい難い。しかし類い稀な経験ではあった、と間違いなく思う。
読了日:10月07日 著者:古川 日出男
https://bookmeter.com/books/7882068
■サマータイムマシン・ブルース
ヨーロッパ企画の戯曲の書籍化。在学中に書かれたというのが納得の大学生のぐだぐだ感の迫真性がよいなあと思います。
読了日:10月07日 著者:上田 誠
https://bookmeter.com/books/12997388
■きょうのできごと (河出文庫)
引っ越し祝いのたわいもない宅飲みと、その周辺のできごとたち。たわいもないことどものたわいもなさを、視覚触覚嗅覚聴覚を自在に横断し、過去の記憶を素っ気なく唐突に引き出しつつ、いまという時間を立体的に描きだす語りがお見事でした。なんだか胸がいっぱいになってしまって、負けた気分です。
読了日:10月09日 著者:柴崎友香
https://bookmeter.com/books/518875
■何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成
民主主義なんて嘘っぱち!労働なんてくそったれ!退却的戦闘主義でおれたちは生けるんだよボケども!アナキストたちの栄光と蹉跌を辿り、何も生み出さないことどもの素晴らしさを説く。冷笑だの逆張りだのという批判は恐らく承知の上で、しかしそれを異様な下品文体で狂ったように説く本書自体の実践が、アナキズムという思想の楽しさを語っているように思う。とはいえ、このように生きることのいかに困難なことか、ともやっぱり思うんだけれども。
読了日:10月10日 著者:栗原 康
https://bookmeter.com/books/12936695
■誰のために法は生まれた
法はどんな役割を果たさねばならないのか?『近松物語』・『自転車泥棒』という名画、古代ギリシャの悲喜劇をテクストを素材に、その問いを探る。生徒のレスポンスを引き出しつつ、自身の専門と問題意識に沿ってテクストを読解していく手際にうなる。悪は徒党によってなされるのだから、法とは徒党を解体するためにあるのであり、それを実現し個人を守るための概念として「占有」があるのだ、というのが大筋だろうか。勉強させていただきました。
読了日:10月15日 著者:木庭 顕
https://bookmeter.com/books/13019684
■太平洋戦争 日本語諜報戦: 言語官の活躍と試練 (ちくま新書1347)
第二次世界大戦中、日本語の文書や暗号解読などの任務に就いた言語官ーーその中で無論日系二世が大きな役割を果たすーーの実践。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの四カ国ごとに章立てされ、四者四様のありさまを概説する。眠い頭にあんまり入ってきませんでしたが、よくまとまってたような気がします。
読了日:10月17日 著者:武田 珂代子
https://bookmeter.com/books/13000742
■負けに不思議の負けなし〈完全版〉 上 (朝日文庫)
1983年に書かれた野球評論。寝る前にちまちま読み進めていました。1983年のプロ野球なんて知らないので、どこが優勝するかもわからず謎のスリルが生じました。
読了日:10月18日 著者:野村 克也
https://bookmeter.com/books/523846
■キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)
流石長期連載、掴みが抜群にいい。無法な勢いがあっておもしろいです。
読了日:10月22日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507560
■砦に拠る (ちくま文庫)
1960年代、九州は大分熊本県境の村で、ダム建設反対のため苛烈な闘争を繰り広げた男がいた。その男、室原知幸の闘争の栄光と蹉跌を、関係者への聞書を素材に語ろうと試みた記録文学。山林地主にして早稲田出のインテリである一方、家庭ではまさに家父長として振る舞い、運動のなかでも独裁的な強権で人々を糾合し、そして村民の心が離れても孤独に闘争を続けた、この室原という人間の複雑にいりくんだパーソナリティの異様な吸引力で、とにかくぐいぐい読ませる。めちゃくちゃおもしろかったです。
読了日:10月22日 著者:松下 竜一
https://bookmeter.com/books/177664
■キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)
追い詰められた秦王政、最後の縁は山の民。外連味があってよいです。
読了日:10月23日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572509
■キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)
もう咸陽に帰還してるこのスピード感がすばらですわね。
読了日:10月23日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572510
■キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)
信くんの少年漫画の主人公感がとてもよいなと思います。
読了日:10月23日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572514
■キングダム 5 (ヤングジャンプコミックス)
クーデター編はやくも決着。こっからはスローペースになるんすかね。
読了日:10月23日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572516
■キングダム 6 (ヤングジャンプコミックス)
修羅場を踏んできたものがいくら猪突猛進の狂人といえ愚か者ではありえない!みたいな作中ルールを感じました。
読了日:10月24日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507563
■キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)
本能vs.知略の帰趨は、この画にふさわしいものだったと思います。
読了日:10月24日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507564
■キングダム 8 (ヤングジャンプコミックス)
そういえば信と政の接点しばらくなかったなとラストで今更思い出しました。
読了日:10月24日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572535
■折れた竜骨 上 (創元推理文庫)
中世イングランド、片隅の島。訪れた騎士の語る、暗殺者の危機。忍び寄るは不死身の呪いにかかったデーン人の影。唐突な父の死に、少女は立ち向かわなければならない。呪いや魔法の跋扈する、われわれの現実とは異なる格率が支配する中世で、探偵はいかに戦うか。無論、知性と論理を武器に。楽しく読みました。
読了日:10月25日 著者:米澤 穂信
https://bookmeter.com/books/6877560
■折れた竜骨 下 (創元推理文庫)
イングランドの片隅で、そこから離れることなく生きる運命を選び取ったアミーナの姿に、ありえたかもしれない千反田えるの可能性を見て取ることは、決して無理筋の読みではないと思う。外に出れない女が運命と対峙する、そうした物語の始まりがここに告げられたのだから、その続きは必ず語られねばならないでしょう。その舞台が中世ヨーロッパか否かなんてことは、もちろん問題になりません。
読了日:10月25日 著者:米澤 穂信
https://bookmeter.com/books/6877562
■キングダム 9 (ヤングジャンプコミックス)
信くん、不死身では。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572536
■キングダム 10 (ヤングジャンプコミックス)
呂不韋陣営の圧倒的強キャラ感、すき……。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/572538
■キングダム 11 (ヤングジャンプコミックス)
王騎、出陣!
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507566
キングダム 12 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 原泰久
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/06/22
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人 クリック: 1回
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■キングダム 12 (ヤングジャンプコミックス)
強いやつは強い、という価値が全開になっていた巻だったと思いました。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507567
■キングダム 13 (ヤングジャンプコミックス)
底知れない武神が唐突に襲いくる圧力がぞくぞくしました。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507568
■キングダム 14 (ヤングジャンプコミックス)
敗走する場面が非常によくて、名もなき雑兵たちの底意地みたいなものは、ここまでの描写の積み重ねあってこそだよなーと感心しました。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/507569
■キングダム 15 (ヤングジャンプコミックス)
いよいよまみえる宿敵同士。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/515275
■キングダム 16 (ヤングジャンプコミックス)
ここで大きく一区切りという感じでしょうか。大物の退場のさせ方がすばらです。
読了日:10月27日 著者:原 泰久
https://bookmeter.com/books/528966
■夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
小市民という称号から滲み出る不遜と傲慢とを、こうまで書ききるとは思いませんでした。自身の力を測りたい、それで何事かをコントロールし支配したいという欲望。特別であることを自覚しそれを持て余す彼女と彼の道行きが、とても気になります。
読了日:10月31日 著者:米澤 穂信
https://bookmeter.com/books/580072
近況
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