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山と自由さ——アニメ『ヤマノススメ』感想

ヤマノススメ [Blu-ray]

 『ヤマノススメ』をみました。『DIY』からの流れで、いままでみていなかった罪を清算していきますよ。以下、感想。

 高校に入学してそうそう、旧友と再会した少女、雪村ひなたは、いやいやながらもその誘いに巻き込まれて登山をはじめ、あらたな友人たちと出会っていくのだった。

 しろによる漫画のアニメ化。第1期は1話3分のショートアニメで、通してみても30分強。2期以降、所謂作画アニメとしてアニメーターがその個性を押し出していく…というのはなんとなく知っているのだけど、この1期時点ではさほどでなくて、ライトなタッチの萌えアニメのバリエーションという感じ。

 この1期放映は2013年だから、おそるべきことにすでに10年の時が経とうとしていて、その間、アウトドアアニメとしては『ゆるキャン△』が多くの視聴者を得たわけだけれど、アウトドア趣味そのものをつくりて≒原作者が楽しんでおり、その知見がいやらしくなく作品に活かされているという点では相通ずるものがある感じがした。

 1期の時点では登山らしい登山は東京都下の人間だったら強い親しみをおぼえるだろう高尾山くらいだが、この後の彼女たちの活躍に期待ですね。高尾山といえば、いまくらいのシーズンから中腹のビアガーデンがやってたと思うんだけど、いまはやっているのかしら。やっているといいけれど。大学生のころは毎年でかけていたものです。

 さて、この『ヤマノススメ』がこういう建付けの萌えアニメとして珍しいなと思ったのは主人公たちが部活に入らないことで、『ゆるキャン△』も部活のメンバーではないキャラクターに対してゆるく関係性を開いていく手つきがうまいなあと思ったんですけど、『ヤマノススメ』はもう幼馴染という関係性からスタートして、そこから学校空間のお墨付きをえた共同体を介入させないのがえらいですね。そう、登山はそのように自由なものなのです。

 

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2期もぼちぼちみていくつもりです。