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『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』感想

『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』オリジナルサウンドトラック

 さいきん『ツルネ -つながりの一射-』をみていたんですけど、1期の内容が忘却の彼方だったので、『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』をU-NEXTでみました。以下感想。

 高校弓道をモチーフにした『ツルネ -風舞高校弓道部-』の総集編。テレビシリーズの感想は以下に書いた。

amberfeb.hatenablog.com

 テレビシリーズも作画は極めて安定していたが、この総集編ともなるときちんと「映画」としての風格を備えている。タイトルになっている「ツルネ」の響きは、おそらく劇場の音響で体感できたなら一層印象的になっていたのではと推察する。派手さに欠けるキャラクターデザインも、きちんと魅力的に描かれていて、また撮影の印象が1期から2期で進歩している印象も受けて、そのことでこの劇場版もかなり現代的な洗練が感じられる。

 お話は単純にテレビシリーズのダイジェストというわけではなく、(記憶の限りでは)5人の弓道部入部にかかわるエピソードなど大胆にカット。一方で、冒頭、母親との思いでからスタートするなど、全体として過去との対峙・克服というモチーフが前景化しているように思えた。

 上の感想でも書いたように、視聴時は早気というある種のイップスの克服に大きな時間を割いていることに新味を感じたのだが、劇場版ではそれはさほどフォーカスされず、キャラクター同士の関係性の葛藤に重きを置いていて、その意味で2期へのイントロダクションとして親切。

 100分程度の尺だが、やや間延びしているような感じも受けたかなあ。でもおもしろくみました。これで2期の視聴もはかどるというもの!