宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2025年10月に読んだ本と近況

10月、強い緊張があった。

先月の。

2025年9月に読んだ本と近況 - 宇宙、日本、練馬

印象に残った本

 1冊選ぶなら渡部宏樹『ファンたちの市民社会』。わたくしたちの消費活動をよりよい社会をつくることにつなげる回路づくりのための模索として、おもしろく読みました。

読んだ本のまとめ

2025年10月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1799ページ
ナイス数:82ナイス

https://bookmeter.com/users/418251/summary/monthly/2025/10

 

■自分のあたりまえを切り崩す文化人類学入門(未来のわたしにタネをまこう7)
 家族や汚穢、民族等のトピックについて、文化人類学の知見を紹介する入門書。このシリーズは高校生くらいを読者として想定しているような気がするのだが、平易で読みやすい。中根千枝の研究に対する評はなるほどと思いました。
 表紙が萌えでだいぶ得している本!!!
読了日:10月01日 著者:箕曲在弘
https://bookmeter.com/books/22372165

 

■学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか (ちくまプリマー新書)
 学校教育に関わる今日的なトピックをさまざま取り上げ、その課題と展望、そして教育という営為の意義を論じる。高校生くらいを対象読者としているレーベルなので語り口は平易だが、教育そのものの意義のような根源的・普遍的な論点から、AIや格差などホットな話題まで広く扱っていて、新書という媒体のよい部分がつまっている本だと感じます。
読了日:10月04日 著者:広田 照幸
https://bookmeter.com/books/19604521

 

■世界は団地でできている 映画のなかの集合住宅70年史 (集英社新書)
 さまざまな映画、漫画を団地という視点から取り上げて語る試み。元はトークイベントのようだが、書籍として読んでも違和感なく入ってきますね。とりわけ脚本家の佐藤大の発話に注目して読んだ。
読了日:10月14日 著者:団地団,大山 顕,佐藤 大,速水 健朗,稲田 豊史,山内 マリコ,妹尾 朝子
https://bookmeter.com/books/22785372

 

■このとき、夜のはずれで、サイレンが鳴った
 世界的建築家の原と、学生時代に原にいっとき師事した吉見による対談。タイトルはカミュ『異邦人』からの引用。原の死により構想は中途で終わっているが、それを感じさせない充実ぶり。ものではなく出来事としての建築。都市に孔をあけるものとしての建築。晩年になっても吉見の思考に耳を傾けて自身を更新していこうとする原の姿はすさまじい。
読了日:10月16日 著者:原 広司,吉見 俊哉
https://bookmeter.com/books/22518154

 

■マンガでわかる! 赤ちゃん大図鑑 子育てで本当に役立つ100のひみつ
 復習兼予習のために。新生児〜一歳までの赤ちゃんの行動や生活について、マンガでわかりやすく説明してくれている。特にありがたいと感じるのは、新生児の面倒をみることのしんどさ、つらさをきちんと書いていて、それに寄り添う記述になっていること。新生児とばっかり接していると容赦なく削られる自己肯定感を、わずかに補充してくれるような感じがします。
読了日:10月16日 著者:Dr.リノ,こげの まさき
https://bookmeter.com/books/21803709

 

■たのしむ知識 菊地成孔大谷能生の雑な教養
 対談本を取り上げた対談。一応、話の枕は対談本だがそこから自在に逸れて雑談が展開していく。近況から生い立ちまで、とりわけ大谷の映画体験の話とかおもしろかったな。「わからない」ものを受容するという快楽がいまの映画にはあんまりないよね、というのはそう。わたくしがポール・トーマス・アンダーソンの映画に惹かれるのは、その「わからなさ」を投げ渡してくる作家だからなのだと思ったのだった。
読了日:10月22日 著者:菊地成孔,大谷能生
https://bookmeter.com/books/21947144

 

■わにわにのおでかけ (幼児絵本シリーズ)
 この世界はわにがお祭りに出かけていってもおっけーなんやね!という驚き。お祭りを楽しむわにわに、読むのは夏がいいかなという気もしますが子はおもしろそうに読んでいます。
読了日:10月22日 著者:小風 さち
https://bookmeter.com/books/419969

 

■ファンたちの市民社会: あなたの「欲望」を深める10章 (河出新書)
 いわゆる「推し活」などを含むファン活動を、よりよい市民社会の構築に繋げるような回路を模索する。ファンジンからコスプレ、リアリティ番組、自炊、武道と、扱い話題はかなり広く、近年の研究も数多く紹介されていて目配りが効いていて勉強になります。「推し活」を単に資本主義に絡め取られるものとしてでなく、自身の欲望をもとに現実を「二次創作」していくものでありうるのだとする本書の視座には素朴に勇気づけられる。
読了日:10月27日 著者:渡部 宏樹
https://bookmeter.com/books/22588916


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近況

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