11月、しみじみ大変だった。
先月の。
印象に残った本
1冊選ぶなら山本周五郎『季節のない街』。
読んだ本のまとめ
2025年11月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2974ページ
ナイス数:68ナイス
https://bookmeter.com/users/418251/summary/monthly/2025/11
■ヒューマニティーズ 教育学
教育学が、あるいは教育という営みが抱える困難と、しかしそれを踏まえてなお教育学には意義や価値があるのだと説く、誠実なイントロダクション。実践的教育学と規範的な教育学との分裂、教育の目的を提示できないが故の現代の困難。ポジティブな意味での反-教育学的教育学入門として、おもしろく読みました。
読了日:11月04日 著者:広田 照幸
https://bookmeter.com/books/516834
■災後テレビドラマ論: 震災後・コロナ禍後をどう描いてきたのか
東日本大震災やコロナ禍を扱ったテレビドラマを取り上げ、それをジャーナリズムあるいは現実に対する批評とみなし論じていく。『おかえりモネ』などの連ドラや新海誠作品のような映画への言及もあるが、多くは(特に震災ドラマに関しては)単発の作品が多く、わたくしはまったく未視聴だったので、テレビドラマという媒体の豊かさを思い知らされたような気持ち。単発のテレビドラマ、放映時に見逃すとなかなかアンテナに引っかかってこないしアーカイブ化も弱い気がするので、こうしてまとまって論じられるのは貴重…かも。
読了日:11月06日 著者:米倉 律
https://bookmeter.com/books/22754534
■次の東京オリンピックが来てしまう前に
ウェブに掲載された、2020年の東京オリンピック開催まで書き継がれた(そしてコロナ禍で梯子を外される形になった)エッセイをまとめたもの。わたくしは菊地の熱心なファンではないが、事前に読んでいたのはトランプ大統領支持を表明し炎上した一文だけだった。最後に載るアクセス数ランキングでは星野源を取り上げた回がダントツで、ポップアイコンとしての星野源の強さを改めて思い知らされる。
読了日:11月11日 著者:菊地 成孔
https://bookmeter.com/books/17162250
■なぜ社会は変わるのか はじめての社会運動論 (講談社現代新書 2781)
社会学という学問が、どのように社会運動を分析してきたかの枠組み、すなわち社会運動論の入門書。いわば学説史というか、研究史の整理のような内容だが、単に理論の紹介にとどまらず、わたくしたちの生きる生活世界との接点が確保されていて、理論をてこに現実を変えていけるのだという気概を感じさせるところがいいなと思う。
ブログに感想書いた。
読了日:11月12日 著者:富永 京子
https://bookmeter.com/books/22731631
■文庫 21世紀の啓蒙 下: 理性、科学、ヒューマニズム、進歩 (草思社文庫 ビ 2-2)
しばらくほったらかしにしていたのだがようやく読了。文庫で上下巻、1000ページ超の大著は、人類の歴史が啓蒙主義とヒューマニズムの展開によって明白に進歩していることを丹念に説き明かしていく。下巻ではそうした潮流のアンチとして反科学主義や政治における分断の深まりなどを取り上げているが、著者は当然、それらを克服可能なものとみなしている。記述は平明だがとにかく長いので、読むのは相応に骨が折れる本ではある。
読了日:11月18日 著者:スティーブン・ピンカー
https://bookmeter.com/books/20639215
■元保育士のグズらない声かけ145 イヤイヤ期のトリセツ
元保育士が書いた、イヤイヤ期の子どもへの声かけのヒントを収めた子育て本。シチュエーションが具体的で、かなりアドホックに「使える」よい本でした。挿絵、漫画もキュートでよいですね。自分の子どもとばっかり接していると視野が狭くなりますが、こうして「あるある」として紹介してもらうことで気が楽になるというのもある。それがいちばんの効用かも。
読了日:11月19日 著者:ふじこせんせい
https://bookmeter.com/books/22193898
■アジア/日本 (思考のフロンティア)
明治期の興亜論、脱亜論、昭和期の東亜共同体論などをたどり、対立する論者がともに拠って立つ近代性の問題系を抽出していく。著者の訃報に接した稲葉振一郎が激賞していたので読んだが、たしかに面白い。植民地近代性論、植民地責任論を経由して久しいいまの目で読むと「新しさ」はそれほど感じないが、それこそが20年以上前に刊行された本書の慧眼を示しているという気がする。
読了日:11月25日 著者:米谷 匡史
https://bookmeter.com/books/42892
■セカイ系入門 (星海社新書 351)
はっきり言って前島『セカイ系とは何か』のほうが誠実かつ有益で、著者のファン以外は読む意味がそれほどない本だと思う。前半は前島著にちょっと綾をつけてセカイ系論のイニシアチブを取ろうとするさもしい内輪受けに過ぎないし、セカイ系の範囲をいたずらに拡張していく後半はほとんど大喜利である。大喜利もおもしろければそれでいいのだが、おもんねえからどうしようもないね。
読了日:11月25日 著者:渡邉 大輔
https://bookmeter.com/books/22820818
■季節のない街 (新潮文庫)
宮藤官九郎による同名ドラマおよび、黒澤明監督『どですかでん』の原作。敗戦からそう遠くはない時代、貧民窟に生きる住民たちのささやかなドラマを描き出す連作短編。陰惨な出来事がしばしば生じるが、それを露悪的にもセンチメンタルにも振り切らない絶妙なバランス感覚と距離感で描き出す筆致がお見事。よい小説でした。
読了日:11月27日 著者:山本 周五郎
https://bookmeter.com/books/450471
■メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史 (星海社新書 328)
アニメ雑誌『アニメック』の編集者からスタートし、『ニュータイプ』を立ち上げてさまざまな企画に関わり、角川書店の社長まで務めた著者の自叙伝。副題にやや偽りありで、「おたく文化史」というよりはおたく文化と伴走し支えてきた人物の個人史というほうが正確だろう。さまざまな著名人との交流や裏話は面白いし、間に挟まれる宇野常寛の解説と合わせると、アニメの仕掛け人と視聴者・受容者の両方から眺めた時代の空気がなんとなくわかって面白い。
読了日:11月27日 著者:井上 伸一郎
https://bookmeter.com/books/22494485
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