『THE ビッグオー second season』をみたので感想。
異国のメガデウスとの戦闘中、意識を失い、謎めいた世界に導かれるロジャー・スミス。ネゴシエイターという役目を失い、途方に暮れてパラダイム・シティを彷徨するロジャー。すんでのところで我に返ったが、それは失われたメモリーに向き合わざるを得ないことを予告しているようだった。
ほとんど投げっぱなしジャーマンのようなかたちで終わった『THEビッグオー』1期の続編。1期の放映からのインターバルは約3年で、セルアニメだった第1期から2期はデジタルでの制作に移行。いかにもデジタル黎明期っぽい色合いに時代を感じる。
メインスタッフは監督に片山一良、シリーズ構成には片山と並んで小中千昭と1期と共通だが、パラダイム・シティの過去とは、介入してきているらしい異国とは、そしてロジャー・スミスという男のアイデンティティが探求される2期のストーリーは1期とは結構毛色が異なる。言ってしまえば小中千昭の作家性が色濃く出ているというか、割と手癖っぽい感じが強いかもしれない。
相変わらずキャラクターの配置は巧みでそれぞれのキャラクターも魅力的だが、そこらへんが活きていたのは1期で1話完結の挿話をやっていたころだという気もして、2期の視聴はやや腰が重かった。