宇宙、日本、練馬

映画やアニメ、本の感想。ネタバレが含まていることがあります。

2025年6月に読んだ本と近況

すでに暑いよ!

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2025年5月に読んだ本と近況 - 宇宙、日本、練馬

印象に残った本

 1冊選ぶなら藤津亮太富野由悠季論』。ガンダム熱の高まり!

読んだ本のまとめ

2025年6月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3555ページ
ナイス数:107ナイス

https://bookmeter.com/users/418251/summary/monthly/2025/6

 

■バムとケロのそらのたび
 おじいちゃんから送られてきた組み立て式の飛行機で大冒険!バムくんとケロちゃんはこんなファンタジックな世界に住んでいたのかと驚く。ディティールが細やかで読んでいて楽しくなる絵本です。
読了日:06月02日 著者:島田 ゆか
https://bookmeter.com/books/552244

 

アメリカ・イン・ジャパン──ハーバード講義録 (岩波新書 新赤版 2048)
 著者がハーバード大学に滞在時に行った講義をもとに、日本とアメリカとの関係史をトピック立てて論じていく。黒船来航前史からはじまり、宣教師たち、モダンガール、占領期、そしてディズニーランドと、アメリカの表象が次第に移り変わり、他者としての像を曖昧化させていってもはや両者の境界が無化していくような様相を跡付ける。『親米と反米』の続編として、あるいは著者の研究の一つのカタログとしておもしろく読みました。
読了日:06月04日 著者:吉見 俊哉
https://bookmeter.com/books/22396865

 

■映像表現革命時代の映画論 (星海社新書 282)
 主にリアルサウンド掲載の作品評を所収。好きなもの語りに知識の披露をまぶしたみたいな感じで優れた文章とは言い難い。それと、側注ではあるんだろうけど偶数ページにも奇数ページにも註が載ってて読みにくいことこの上ない。意図してこういうつくりなの?星海社の編集者はこれでいいと思ってんの?書籍の物質性を軽視しすぎだと思います。内容以前の問題です。
読了日:06月04日 著者:杉本 穂高
https://bookmeter.com/books/21707640

 

現代思想の使い方
 学部生のころ、先輩に教えてもらってよく読んだ思い出の本。哲学者や社会学者などなど26名の思想を簡単にイントロダクションしているが、特に有益だったのは巻末のブックガイドで、著者のおすすめの入門書を直裁に紹介しているのに好感を持つ。ブックガイドは刊行からおよそ20年経って流石に古びたかなと思うが、本書を叩き台に自分なりのブックガイドを考えてみるのは、一読書人としての愉しみとしてありだと思います。
読了日:06月13日 著者:高田 明典
https://bookmeter.com/books/492442

 

ヒトラーとナチ・ドイツ (講談社現代新書 2318)
 ヒトラーはどのようにして政権を獲得したか。ドイツ社会はナチスのような政党による支配をどう受容していったか。ユダヤ人への迫害はどのように過激化していったのか。そうした素朴な疑問に、歴史を通時的にたどりながら誠実に答えていく、歴史叙述のお手本のような入門書です。刊行から10年経っての再読ですが、いまだにアクチュアリティを失っていない、講談社現代新書のなかでも屈指の名著でしょう。
読了日:06月16日 著者:石田 勇治
https://bookmeter.com/books/9751910

 

■日本の犯罪小説
 「個人と社会の本質的な対立構造を、主として個人の視点によって描くジャンル」だとする犯罪小説を、代表的な18人の作家を取り上げて列伝形式で論じる。江戸川乱歩から松本清張池波正太郎宮部みゆきなどなど、本書を紐解けば本邦の犯罪小説の歩みとその豊かさの一端がわかろうというもの。
読了日:06月16日 著者:杉江松恋
https://bookmeter.com/books/22238883

 

■慟哭 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-1)
 幼女行方不明事件の捜査本部を束ねるキャリアの警官と、娘を亡くした喪失感から新興宗教に深入りする男。主に2人を語りの焦点人物として、それぞれのストーリーラインが進行する。結部で明かされる仕掛けは想像を超えるものではなかったが、最後の一文はまさに「イヤミス」!という感じで印象に残る。
読了日:06月22日 著者:貫井徳郎
https://bookmeter.com/books/576851

 

■試験に出る現代思想 (NHK出版新書 686)
 このシリーズの完結第3巻は、フロイトソシュールなど現代思想の源流から、フーコードゥルーズ=ガタリデリダなどフランス現代思想の雄、そしてロールズやローティなど現代アメリカ正義論まで幅広く扱われている。ドゥルーズ=ガタリセンター試験・共通テストに出た実績はないというのはまあそうだよなという感じだが、ローティは教科書にも載っていないというのはちょっと意外だった。相変わらず巻末のブックガイドは便利です。
読了日:06月23日 著者:斎藤 哲也
https://bookmeter.com/books/20199216

 

■文庫 21世紀の啓蒙 上: 理性、科学、ヒューマニズム、進歩 (草思社文庫 ビ 2-1)
 わたくしたちは世の中が悪くなっていると漠然と思いがちだが、さまざまな統計データは、この100年で世界は段違いによくなっているのだと示している。格差や教育、衛生、戦争等々、おおよそあらゆるといっていいトピックで、過去のデータを用いてそのことを論証する。同著者の『暴力の人類史』の拡大版といった趣。上巻だけで文庫にして500ページ超だが明晰な語り口で澱みなく読ませる。しかし、2018年刊行だがらコロナ禍もウクライナ侵攻もまだなんですな。本書が幸福な束の間の時代の産物だったな…と回顧せずにいられるよう、祈らずにいられない。
読了日:06月24日 著者:スティーブン・ピンカー
https://bookmeter.com/books/20640992

 

 

富野由悠季論 (単行本)
 『機動戦士ガンダム』の生みの親にして、現在でも精力的にアニメ制作、発言を続ける富野由悠季。日本のテレビアニメ黎明期からそのキャリアをたどり、「戯作者」として富野がつかんだものを探る。「自我/科学技術/世界」から「身体/お祭り/大地」へ。
ブログに感想を書いた。

 読了日:06月25日 著者:藤津 亮太
https://bookmeter.com/books/22512500

 

■刑法的思考のすすめ~刑法を使って考えることの面白さを伝えたいんだよ! (未来のわたしにタネをまこう 2)
 殺人罪や窃盗罪、詐欺罪など、どのような視点、ロジックで有罪・無罪、あるいは量刑を判断するのか。必ずしも法の条文に記載されていない余白を論理によって埋めて一つの結論を導いていく「刑法的思考」を、実際の事件を例にとって説明していく。「刑法的思考」とは耳慣れぬ言葉だが、日々の業務で法令にかかわる公務員とか、そういう業種の人には思考がクリアになっておもしろいんじゃないでしょうか。

 ブログに感想を書いた。

読了日:06月29日 著者:仲道 祐樹
https://bookmeter.com/books/19480173


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近況

 

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