『アナと雪の女王2』を見たので感想です。
前作のモチーフが姉妹の和解であったわけだが、今回は姉離れ・妹離れがモチーフになっていて、その意味では非常に手堅い足運びをしている。また、(植民地支配を想起させる)自ら背負ったわけではないが血縁によって不可避的に生じる過去の清算という主題もまた手堅い。
しかし映画そのものは手堅いつくりになっているわけでは決してないところに、この『アナと雪の女王2』の不可思議さはある。躁に振り切っているとしか思われないのである。いきなりWeezerみたいな曲を熱唱しだすし、姉貴はクライマックスで超高速移動するし、しかもそれで破局は完全に回避されるし、なんだかとてもびっくりしてしまったよ。しかし曲を聴いてるだけでまあいいかとなるんだが、その「いいか」はほんとうにいいのか?ということを考えなきゃならない気もするし、しかしそんなことはどうでもいい気もする。とにかく、ブロックバスターとしてこんな変な映画をディズニーが作るんかい、というのは素朴な驚きを喚起する。