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玩具箱と円環——国立新美術館「庵野秀明展」感想

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 庵野秀明展に行きました。平日昼間なのに盛況で、庵野秀明という作家のメジャーぶり!にビビりますわね。以下感想。

 話にはきいてましたが、かなり自由に写真撮影ができるのがほんとありがたいですね。冒頭から新聞広告にもなった仮面ライダー姿の庵野秀明氏が出迎えてくれたり、写真撮りたくなる仕掛けが随所にあります。全5章構成。

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 「第1章 原点、あるいは呪縛」では、庵野秀明という作家の血肉となった作品群を展示。以下の写真ではわかりにくいんですが(全体の写真を撮るとNGポイントが映りこんじゃうので)、大きな展示室の空間一体が庵野秀明のおもちゃ箱のような構成になっていて、のっけから物量に慄きます。よく版権の処理をしたなと。
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ゴジラSP』で大活躍したやつ!
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「第2章 夢中、或いは我儘」では、アマチュア時代の作品群から、DAICONを経て『新世紀エヴァンゲリオン』に至る道程をたどる。

 中学時代に描いた油彩画もこう額装されると一気に巨匠感でてきますね。赤い色彩で工業地帯を描いた下記の絵は、『シン・エヴァ』にもつながるイメージか。
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帰ってきたウルトラマン」も大画面で視聴できます。
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「第3章 挑戦、或いは逃避」では、『エヴァ』後の実写作品での仕事とエヴァ新劇場版を中心に展示。『シン・ゴジラ』のラストカットのあれを心ゆくまで堪能できますわね。
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第3村のジオラマは現物みるとすげえっすね。f:id:AmberFeb:20211129193850j:image
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 「第4章 憧憬、そして再生」「第5章 感謝、そして報恩」では、今後の仕事と特撮のアーカイブ関係について触れられている。おもちゃ箱から始まり、いままさにそれらへの恩返しをしてるんだぜ、と円環を描くように終わる。まさに活動中の作家のキャリアをどのように意味づけるか、というのはなかなか難しい課題ではないかと推察しますが、まあ穏当な落としどころでしょうか。
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とにかく物量が半端ではなく、とても一度で堪能しきった感じはしませんが、図録を持ち帰ったのでこれから玩味熟読させていただきます。

 

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国立新美術館新海誠展以来...のような気がします。

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